祖谷は杉の木だらけで、どこへ行っても紅葉が楽しめる訳ではありません。わざわざ都会から来た人に「さぁここをお楽しみください」と言える場所は意外と少ないです。
しかし部分的にきれいな紅葉は至るところに存在します。
例えば、私の家の窓からの景色(冒頭の写真)。対岸は崖になっていて毎年きれいに紅葉します。秋は窓の前を通る度に気になります。「今年の紅葉はどうかな?」とか、「だいぶん色づいて来たかな?」とか。。。我が家の秋の恒例行事のようなものです。
目を左下に移します。洗濯物干し場の脇にモミジが自生しています。その後ろはブナ系の木でしょうか? ハッとするような真っ赤なモミジから背景の黄色に向かって両者一体となった大変きれいなグラデーションを見せてくれます。

気持ちが高揚してしまった私はもっと紅葉を見たい気持ちになります。そんな時はさらに外に出て、車庫の方にまわります。ここではモミジだけで美しいグラデーションを見せてくれます。日当たりの関係でしょうか?大変きれいです。

こんな感じで祖谷では至るところで小さな紅葉が楽しめます。辺り一面紅葉という訳ではありません。でも自分だけのお気に入りスポットを見つけて楽しむのは、それはそれで大変いい感じです。紅葉に対する愛情もひとしおになります。
ということで、祖谷に紅葉を楽しみに来られる場合は、時間に余裕をもって訪れ、散策などしながら自分だけの紅葉を見つけ出して楽しむ。そんな感じになるとよいですね。
できれば祖谷に定宿を決め、毎年のように訪れられるとよいかも? 日の出、朝霧、鳥の声、澄んだ川などとセットで紅葉が楽しめますし、これら景色は毎年微妙に変わります。 年1回、そんな時間を持ってみるだけで、人生が大変豊かに感じられるようになるかも知れません。
更に地元の人達となじみになれば最高です。会うと笑顔を声をかけてくれるようになります。朝穫れた作物を譲ってくれたり、名物をおすそ分けしてくれたりするかも知れません。祖谷の話が聞けたり、とっておきの紅葉の名所を教えてもらったり。そんなこともあるかも? そうなると、もはや故郷ですね。
もともと祖谷が故郷の皆さんも同様です。大人になって感じる祖谷はこどもの頃とは違います。子供の頃は気付かなかった発見や驚き、感動がたくさんあります。 自分たちがどんなによい環境で育ったかもよくわかり、誇りに思えてくると思います。 故郷に誇りが持てると、毎日の生活にハリが生まれるかも知れません。
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