雪合戦会場にはハシビロコウも舞い降りる?

祖谷の恒例イベント/雪合戦 恒例イベント

先週、雪合戦四国大会の話を書きました。実は他にもう一つ面白いものがあります。ハシビロコウです。

ハシビロコウ、ご存知ですよね?(ご存知ない方はこちら) 動物園とかで、ず~~~っと1点を見つめて動かない、あのハシビロコウです。あのハシビロコウが雪合戦会場に現れるのです。

しかもコートの中。1面当たり6羽はいるでしょうか? 雪合戦を楽しんでいる風でもなく、1点を見つめてじ~~~っとしています。

実はこれは審判なのです。

7人同士で球を投げ合う雪合戦。審判があっち向いたりこっち向いたりしていたら、球が当たった瞬間を見逃す場合があります。

しかし当てた本人はわかります。「アウト!」と言われるはずがスルーされると「おいおい」と言う気持ちになります。

当てられた本人もわかっています。当てた本人も、当てられた本人が分かっていることを分かっています。

当てた本人は「お前当たっただろう!正直に言えよ!」と思います。当てられた本人は「審判、気が付かず!ラッキー♡」とゲームを続行します。

当てた本人はまだ審判に向かって主張しています。「当たった、当たった」。

そこへ「チャンス!」とばかりに当てられた本人が雪を投げます。「アウト!」。今度は審判が反応します。そうなると大変です。乱闘騒ぎにもなりかねません。

ではどうするか?

人海戦術を使い、審判一人一人を石のように固まらせます。何を言われても知らぬ存ぜぬを通すためではありません。審判毎にゾーンを決めて、割り当てられたゾーンに対して責任を持つようにするのです。

だから決して首を動かしません。視線も泳がせません。ひたすら自分の責任ゾーンを俯瞰ふかんするように見つめます。

選手経験もある審判団。誤審された時の悔しさは人一倍知ってもいます。

が、そんな一生懸命な審判には言いにくいですが、これが結構面白い。ハシビロコウの集団が審判をやっているように見えます。

「あっ、動いた!」とか、「首振った!」とか、「足踏みした!」とか。ひょっと動くだけで心が躍ります。動物園でハシビロコウを観察している時と同じです。

人間の場合、少し心が読める分、更に面白いかも知れません。「肩凝ったのかな?」とか、「さすがに足が冷たくなったか?」とか、色んなことを思ってしまいます。

皆さん、雪合戦に来られたら、是非審判団の献身的な姿にも注目下さい。真剣勝負の雪合戦だからこそ見られるレアな光景だと思います。

そして「いいな」と思ったら、(いいなは付けられないので)、戻って来た審判に「お疲れ様」とか「ありがとう」とか、一声かけてあげてみてください。喜ぶと思います。苦労話なども聞けるかも知れません。

それともう一つ。人間ですので、どんなに頑張っても誤審はつきもの。当たった、当たらなかったではなくて、審判の判断に従う。これをモットーとしてご参加ください。

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