私が毎朝、車庫上で朝霧や日の出を楽しんでいることは以前記載した通りです。
実はこの時に、もう一つやっていることがあります。ヤマガラ遊びです。
車庫上に行くと、まず一握りのヒマワリの種を皿に入れます。すると、ヤマガラが3組、すなわち6羽次から次へと飛来してきてヒマワリの種を持っていきます。
※ヤマガラはヒマワリの種が大好きなんです。
3組には力関係があるようです。上位の者は下位の者を追い払います。体を膨らませて威嚇もします。
下位の者はとりあえず退散します。が、近くに待機していて、上位の者が立ち去るとすぐに取りに来ます。上位の者の脅しは全く意に介していないようです。
※ヤマガラは種をその場で食べることはせず、一旦どこかに持って行ってから食べているようです。どこかに隠しているだけの場合もあるようです。
何とかなつかせたい私は座っている周囲にも種を撒きます。すると、皿の種を食べつくしたヤマガラ達は恐る恐る私の周りにやってきます。
でも踏ん切りがつきません。近寄っては退散し、退散しては近づく。横に回ったり、後ろに行ったり。色々動きますが、一定の距離を置いてその中には入ってきません。
そんな中、ある一羽が勇気を出して踏み込んできます。優先順位が一番下位のヤマガラです。このヤマガラを「最下位君」と呼びます。最下位君がチャレンジに成功すると他のヤマガラも続き始めます。

次は、いよいよ掌です。私の周りをあっちに飛んだり、こっちに飛んだり。警戒しながら距離を縮めます。
その間、私は掌に種を乗せて静止したまま。仏像みたいです。少しでも動くとヤマガラが恐れてまた遠くからやり直しになります。
そんな中、一羽のヤマガラが意を決して飛び込んできます。慌てて種をついばみ、大急ぎで逃げていきます。やはり最下位君です。他のヤマガラはまだ来ません。
そのうち、また最下位君が戻って来ます。今度はさほど警戒することなく、種をついばんで飛んでいきます。
そうこうしているうちに少し信頼関係ができてきたのでしょうか? 私の掌の上でも慌てなくなります。掌の上で過ごす時間が長くなります。「どの種にしようかな~?」と言う感じで少し時間をかけた後、お気に入りの種をついばんで去って行きます。そうこうしているうちに他のヤマガラ達も掌から種を運び始めます。
最下位君は一番若く、人に対する恐れも少ないのでしょうか? 他のヤマガラ達はまだおっかなびっくりなのに対し、最下位君だけは殆ど警戒感が無くなった感じがします。 無駄に私の膝の上に乗って来たり、私の前でホバリングしておねだりしたり。。。
「そうだ、家の窓からも餌付けてみよう。そしたら雨の日でもヤマガラと遊べる。」 調子に乗った私は家の高欄でも種を与え始めます。

こうなると事態はどんどんエスカレート。種が無くなると「ジージージー」と鳴いておねだりしてきます。私には「爺、爺、爺」と聞こえます。「よしよし」と目じりを下げ、イソイソと種を追加してしまいます。まるで孫に接する好々爺のような感じです。
こうして朝のヤマガラタイムを満喫した私は、朝食を摂り、階下に降りて歯を磨きます(私の家は2階が入口。詳細はまた別途)。
いつものように窓を開け、対岸の景色を眺めながら歯を磨きます。
と、ある日、私の姿を目ざとく見つけたヤマガラが私の前でホバリングを始めます。「これはいつヤマガラに出遭うか分からない」。そう思った私は常時ズボンのポケットにヒマワリの種をしのばせるようになります。
こうなるともうダメ。窓の前を通る度にヤマガラがいないか目で追ってしまいます。洗濯物を干す時はヤマガラが来ていないかその鳴き声に神経を集中します。外で掃除をしていてもヤマガラが現れると手を止めてつい遊んでしまいます。
祖谷に観光に来られた際は、道を歩く地元民にも注意を払ってみてください。 ヤマガラにまとわりつかれながら歩いているおじさんがいたとしたら、それは私かも知れません。
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