私が祖谷に戻って来たのは2年前。でも戻ろうと思ったのは10年以上前のことです。
その間、戻って何をやるか、考え続けていました。 地元のことを調べたり、帰省して確認したり、必要そうなスキルがあれば習得に励んだり。。。
目的は最初から決まっていました。地域の活性化に貢献することです。そのために何ができるか、具体案を検討していたという感じです。
活性化の鍵は観光! たぶん、それしかありません。 そして大歩危、祖谷という観光資源を有する地元三好市にはそれが可能では?とも思っていました。
しかし。。。 「観光」に活路を求めようとしているのはどこの自治体も同じ。 ただでさえ弱体化が進んでいるように見える日本の中で、年々減少していくであろう観光客をみんなで奪い合うことが果たしてよいことなのだろうか?、と言う疑問が邪魔をして検討が前に進まなくなっていました。単なるパイの奪い合いには未来が展望できませんものね。
そして解が見つからないまま祖谷にUターン。
祖谷を離れて約50年。いずれにしても「まずは現在の祖谷の確認作業が必要」と思っていましたので、とりあえずは成り行きにまかせて行動していました。そして5か月後。私の迷いを払拭してくれる出合いがありました。「三好ジオパーク構想」です。
ジオパークとは、その地域の大地について理解し、その特徴を地域活性化に役立っていきましょう、という活動と認識しています。活性化とは、もちろん経済的な復興もありますが、活気であったり、自信であったり、笑顔であったり、そういうものが溢れることも含みます。地元が持つ本当の価値を知り、顕在化させ、維持し、後世に伝えていく。そのような活動に関われば、三好市を愛する人なら誰もが自信と笑顔に溢れ始め、活気ある毎日が送れるようになるのではないか? そんな風に思います。
例えば祖谷。なぜ雑穀栽培が盛んだったか? なぜコエグロなるものを思いついたか? なぜかずら橋など架けたか? なぜ落人伝説が生まれたか? すべて理由があります。そしてその様々な理由のベースとなるのが「ジオ」、すなわち祖谷が持つ大地の特徴になるかと思います。
祖谷が持つ大地の特徴は祖谷特有のものです。それを掘り下げ、誰からも理解できる形で、雑穀栽培、コエグロ、かずら橋、落人伝説との関連性が説明できたら観光客の喜びも一入でしょう。
そして、祖谷独特のそのような観光形態になれば、他の自治体と観光客を奪い合うこともありません。このような祖谷に興味がある方が訪れて下さればよいのですから。
そしてそれは他の自治体も同様です。みんながこのような視点で活動すれば、新しい価値がどんどん創出され、それに共感する人たちがそこを訪れるようになっていきます。
ん? これはパイの奪い合いどころか、みんなで力を合わせてパイを大きくしていく活動ではないのか? そう気が付いた時から私はジオパークのとりこです。
そんなジオパーク。去る10月9日、三好市ならびに東みよし町で構成する三好地区が日本ジオパークに認定されました。素晴らしい!
認定に向けてご尽力された皆様、お疲れ様でした。そしておめでとうございます!
【速報】日本ジオパークに認定され、三好ジオパークが誕生しました! | お知らせ | お知らせ | 三好ジオパーク構想 (miyoshi-geopark.jp)
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