このページでは「祖谷は初めて」という方向けに、是非訪れて欲しい観光サイトを紹介します。
・西から東の順に紹介しています(具体的には下記目次の「マップ」を参照ください)。
・目次をクリックすることで好きなサイトの情報に飛べます。右下に表示される「トップへ戻る」マークと併用してご活用ください。
・祖谷を中心に活動する地元ガイドの独断です。
ひの字渓谷

オオサンショウウオが横たわったようなこの場所は、「ひの字渓谷」と呼ばれ、そのダイナミックな景観美から人気の観光スポットになっています。
1400m級の険しい山々。その間を縫うように流れる祖谷川。高低差1000mを越える急勾配が人の介入を阻み、手つかずの自然を今に残しています。
新緑、紅葉、青い空、新鮮な空気、ときどき吹く涼風が皆様のご訪問をお待ちしてます。
上空から見ると、ひらがらの「ひ」の字に見えるのがネーミングの由来です。
【基本情報】
・ひの字渓谷の概要を知りたい方にはこちらまたはこちらがお奨めです。
・ひの字渓谷展望所では車が5台ほど駐車できます。その様子はこちらの動画でわかります。
【詳細情報】
・どうしてこのような景観ができたのか知りたい方はこちら
【指定・認定】
・ひの字渓谷は三好ジオパークのジオサイトに指定されています
・ひの字渓谷は2009年ミシュラングリーンガイドで2つ星を獲得しています
・ひの字渓谷を含むこの地域は2018年⽶国旅⾏雑誌「トラベル+レジャー」で訪れるべき世界 50 の旅⾏地の一つに選出されています
・ひの字渓谷は2022年ロンリープラネットで訪れたい場所の世界 6 位に四国が選出された際の代表的な訪問地の一つになっています
小便小僧

ひの字渓谷からを少し下流にある「小便小僧」。公道から川までの距離が200mと祖谷周辺で最も高低差のある所に立っています。
昔は断崖絶壁に岩が突き出しているだけの場所でした。そして、ここから小便をすることで、その人の度胸が試されたりしていたそうです。なので、この岩は「小便岩」と呼ばれていました。
そのうちに、危険だからでしょうか、柵が作られました。そして小便小僧が置かれました。そしたら人気スポットになりました。
上から覗いてスリルを楽しむのもよいですが、自然の岩がなぜこの位置にこんな形で残ったのか?是非そんな目でも観察して欲しく思います。
【基本情報】
・小便小僧の概要を知りたい方にはこちらまたはこちらがお奨めです。
・お車は近くに路上駐車することになります。その様子はこちらのサイトがわかりやすいと思います。
祖谷のかずら橋

大型観光施設「夢舞台」に車を置いて数分ほど歩いた所にある「祖谷のかずら橋」。突然現れるその神秘的な姿に心が動かされます。
隣の「祖谷渓大橋」からかずら橋全景が望めます。まずはそこから心行くまで景色を楽しみ、お好みの構図を写真にお収めください。
遠くに続く渓谷美、心洗われる川の美しさもセットで楽しんでくださいね。
景色を楽しんだら次は渡橋。大人550円、こども350円で渡れます。橋の長さは45m、高さは14mです。
かずらでできているので当然揺れます。足元は隙間だらけで怖いです。下を見るのは怖いけど、見ないと足を踏み外す。そんな葛藤も楽しめる橋です。
夜はライトアップもしています。
【基本情報】
・祖谷のかずら橋の概要を知りたい方にはこちらまたはこちらがお奨めです。
・大規模駐車場やお土産売り場を併設した大規模施設「夢舞台」に関する情報はこちらです。
・祖谷のかずら橋へのアクセスや散策ルートについて知りたい方にはこちらがお奨めです。
・祖谷のかずら橋はGWなど観光シーズンは混みます。その状況はライブカメラで確認できます。
【詳細情報】
・使用されているカズラについて知りたい方はこちら
・祖谷にしかかずら橋が存在しない理由を知りたい方はこちら
・かずら橋がどうやって作られているかを知りたい方はこちら
【指定・認定】
・祖谷のかずら橋は重要有形民俗文化財に指定されています(1955.2.3指定)。
・祖谷のかずら橋は三好ジオパークのカルチュラルサイトに指定されています。
琵琶の滝

かずら橋を渡ったら次は「琵琶の滝」。橋から数分歩いたところにあります。
祖谷には平家の落人伝説が残っていますが、この滝もその一つです。
平家と共に落ちて来られた幼い安徳帝。疲れてぐずり始められたとか。そこで一行、ここで一休みすることにしました。
その時、お付きの女官が天皇様のお慰めになればと琵琶の名器「朝千鳥」を奏でたそうです。それを聴きながら安徳帝はすやすやとお眠りになったとか。仕方がないのでお目覚めになるまでここで時を過ごしました。
それが「琵琶の滝」と呼ばれるようになった謂れです。
その間、お付きの人たちはどのように過ごしてしたのでしょう?
落ちて来る滝の水に自分たちの身の上を重ね合わせて悲しんだのかも知れません。誰も話をせず、ただ黙って落ちる滝を眺めていただけかもしれません。
いずれにしても、そんなことを想像しながらこの滝を眺めていると、知らず知らずのうちに物悲しくも美しい、なんとも言えない気分になってきます。
皆さんも是非お試しください。
【基本情報】
・琵琶の滝の概要を知りたい方にはこちらまたはこちらがお奨めです。
・琵琶の滝をご覧になった後は是非河原にもお降りください。きれいな水や川からのかずら橋の風景が楽しめます。祖谷川沿いを1分ほど上流に行ったところから下りることができます。
ついでに(龍宮崖公園の吊橋)

わざわざ見に来るほどではないけれど、折角来たなら立ち寄らない手はないですよ、と言うサイトが何か所かあります。そのうちの一つが「龍宮崖公園の吊橋」です。グーグルマップだと「東祖谷の吊橋」で出てきます。
祖谷にはあちこちに龍神伝説が残っています。この場所も近くに龍宮が棲むと言う淵があり、それが命名の由来と言われています。
でも、単にそれだけではない感じがします。
橋の真ん中まで歩を進めてみてください。深い渓谷の中を祖谷川が龍のように蛇行して流れています。その姿は宮崎駿監督の「千と千歳の神隠し」に出てくる龍「ハク」を想起させます。
切り立った崖に山霧が多く発生するこの辺りでは、霧が山を登っていく姿が昇り龍のようだったと言う人もいます。
ここは新緑や紅葉の名所であり、冬は雪景色も大変きれいです。
深い渓谷とそこを跨ぐ形で架かる高い橋。美と、スリルと、龍宮ロマンがあなたをお待ちしています。
是非「ついでに」お立ち寄りください。
【基本情報】
・龍宮崖公園の概要を知りたい方にはこちらがお奨めです。
・龍宮崖公園の楽しみ方について知りたい方にはこちらがお奨めです。
・龍宮崖公園には右の写真に示す看板を左の道に入って3分ほど行った所です(池田や大歩危訪問から来た場合)。

【詳細情報】
・この辺りの新緑や紅葉がきれいな理由を知りたい人はこちら
・ここまで来たら龍宮崖コテージにも足を延ばしてみてください。管理人のおじさんが色々教えれくれるかも。
ついでに(マンプ)

東祖谷の吊橋から200mほど上流に車を走らせると左の写真のような場所に到着します。ここは「マンプ」と呼ばれるところです。龍宮崖公園を訪れたならついでのついで。是非ここを通ってください。
岩が天井のように突き出している下を車で通過します。岩の真下で車を停め、上を見上げてみてください。怖くて脇の下から冷や汗が出るのを感じます(私の場合)。
マンプとはこの場所の固有名詞ではありません。岩が屋根のように突き出した場所は全てそう呼ばれます。一般名詞です。
したがって、昔はマンプがあちこちにありました。それが拡張工事等によりどんどん姿を消しています。今では昔の原型を留めているのはたぶんこの場所だけではないかと思います。
下にバイパスが抜け、こちら側の道の拡張が不要になったことがその理由かと思います。逆に言うと、みんなバイパス道路を通ります。こちらの道には滅多に車は来ませんので、ゆっくりとお楽しみください。
後ろを振り返ると吊橋と龍宮崖コテージを同じフレームに収めた写真も撮ることができます。
マンプを楽しんだ後は来た道をまっすぐ進んでください。数分走ればバイパス道路に合流します。

平家屋敷 阿佐家

祖谷に残る平家の落人伝説。その中心となるのがこの「平家屋敷阿佐家」です。
地元では平国盛と呼ばれている清盛の甥の教経が、実は屋島の合戦の後、安徳帝をお連れして祖谷に落ち延びてきたと言われています。その国盛の末裔が住んでいたところがこのお屋敷です。
このお屋敷のすごいところは、つい最近(2012年)まで、平家の末裔が実際にここで暮していたと言うことです。
国盛から数えて23代に当たる現当主さんは、今は屋敷の隣に居を移し、文化財としての阿佐家住宅を維持・管理されています。
阿佐家には、平家の赤旗や宝刀など、色々な家宝が残されているようですが、残念ながら一般公開されておりません。
しかし、今でも地元の人が「屋敷」と呼ぶ旧阿佐家住宅、国盛伝説が残る「紫の泉」や「鶴亀の池」、世を忍ぶべく作られた「伏せ墓」、きれいに手入れされている庭園など、見どころは豊富です。
ただし、知識がないと見るポイントがわからないと思いますので、見学される際はガイドをお付けになることを推奨いたします。幸運にも23代目当主がご在宅の場合は当主自らがご説明してくれます。ガイドが無くても楽しめるよう、ブログの方でも詳しく紹介していく予定です。
【基本情報】
・阿佐家住宅の概要を知りたい方にはこちらがお奨めです。
・阿佐家住宅の標準的な見学の仕方を知りたい方はこちら。
【詳細情報】
・阿佐家へのアクセス、阿佐家住宅の外観や内観、伏せ墓、阿佐集落について知りたい方はこちら
・平家の末裔23代目さんによる阿佐家紹介を見たい方はこちら
・阿佐家が”阿佐”を名乗っている理由を知りたいかたはこちら
・阿佐家住宅の特徴について知りたい方はこちら
・阿佐家住宅の玄関ならびにそこからの景色について興味のある方はこちら
・紫の泉について知りたい方はこちら
・祖谷における平家落人伝説の全体像について知りたい方はこちら
【指定・認定】
・阿佐家の住宅並びに屋敷林や庭園が徳島県の重要有形民俗文化財(建造物)に指定されています(2000.3.21指定)。
・阿佐家住宅は三好ジオパークのカルチュラルサイトに指定されています。
東祖谷歴史民俗資料館

東祖谷歴史民俗資料館は、外界から隔離され、陸の孤島と呼ばれていた頃の東祖谷の生活様式や、平家落人伝説に関わるものが展示されています。
険しい山々の中で平地がない徳島県西部では山の傾斜で穀物等を育てる傾斜地農法が盛んです。世界的に見ても残す価値のある農法と見なされ、世界農業遺産に指定されています。
祖谷も例外ではなく、傾斜地で栽培していた雑穀や、それを加工するための古い農具などがここに展示されています。
平家の落人伝説としては、レプリカではありますが、阿佐家で保存されている大小2旗の平家の赤旗や、第21代ご当主の奥様が輿入れしてこられた際の籠などが掲示されています。
ここも展示物を眺めただけではなかなか理解が難しいですが、係の人が常駐しており、質問すれば何でも答えてもらえます。
【基本情報】
・歴史民俗資料館の概要をお知りになりたい方にはこちらがお奨めです。
・歴史民俗資料館の展示内容について知りたい方にはこちらがお奨めです。
落合集落展望所

祖谷には山の斜面に暮らす傾斜地集落がたくさんありますが、2つの傾斜地集落が対峙する形で存在しているのはここだけです。なので、お互いの集落の全景がよく見えます。
写真は、中上という集落からその対岸の落合集落を眺めたところです。展望所が設置されており、「落合集落展望所」で検索してもらえれば出てきます。
落合集落展望所に向かう山道を車でのぼって行く途中、落合集落は突然視界に入ってきます。皆さん必ず「うわぁー」とおっしゃいます。
展望所に到着し、対岸の落合集落をじっくり眺めていると、何やら単なる景観美だけではない何かが心を揺さぶってきます。それは何か? たぶん、人の営みと自然が調和した美であることに何となく気づくからだと思います。
遠い昔、集落が初めて形成された頃、祖谷に入るのは山越えが一般的でした。そしてここに住もうと決めた時、わざわざ渓谷の下の方まで降りて行って家を建てる人はいませんでした。陽当たりが悪いからです。水さえあれば山の上の方が住みやすいに決まっています。隣村への移動も楽ですし。
と言うことで、最初の住民は山の上の条件の良い所に家を建てます。そして家の前に畑を作ります。
次にこの地の住民になった人は最初の家の下に、同様に家と畑を作ります。そこが2番目に条件の良い所だからです。
これを繰り返すことで落合集落は出来ています。
落合集落を展望される際は、そのような集落の形成のされ方についても思いを馳せて頂ければ、この景色も更に味わい深いものになるのではないかと思います。
他にもご紹介したいお話が色々ありますが、それはブログの方で少しずつ紹介していきます。
【基本情報】
・落合集落展望所の概要について知りたい方にはこちらまたはこちらがお奨めです。
【詳細情報】
・落合集落がどのようにしてできたかを知りたい方はこちら
・落合集落の眺め方について知りたい方はこちらまたはこちら
【指定・認定】
・落合集落は国の伝統的建造物保存地区に指定されています
国指定文化財等データベース (bunka.go.jp)
・落合集落は三好ジオパークのカルチュラルサイトに指定されています。
ついでに(虹の谷)

ついでに立ち寄って頂きたい3か所目は「虹の谷」です。
上の写真の真ん中下あたりにうっすらと虹が見えるのがわかりますか?
ここは陽があたると必ず虹が見られる地元民の人気スポットです。

見る位置や高さによって虹の見え方が変わります。なので、あっちに行ったりこっちに行ったり、しゃがんだり背伸びしたり、皆さん、色々試しながらご覧になっています。
何とかきれいに写真に収めようと悪戦苦闘する姿を見るのは日常茶飯事。大変微笑ましく感じます。
と言うことで、かかしの里や奥祖谷二重かずら橋に行かれるなら、その途中、少し足を止めてご覧ください。右に示す看板が出てきたらそこが「虹の谷」です。
旅の途中のよいアクセントになると思います。
(ちなみに、虹は動画で撮影した方がよく捉えられます。)
ついでに(平谷の治山堰堤群)

かかしの里や奥祖谷二重かずら橋に行かれる場合は是非ここもお立ち寄りください。「平谷の治山堰堤群」です。ここの景色も大変きれいです。
ここをご覧頂く際は、まず遠くの山に杉の木が植わっていることをご確認ください。そしてその手前は自然林になっています。
なぜ自然林か? それは地すべり地帯だからです。 地すべり地帯だからこそ、自然林が沢山残され、きれいな新緑や紅葉が私たちの目を楽しませてくれています。
左右の岸辺には同種の植物が群生しています。これはハンノキです。水辺でもよく育ち、成長が早いので、治山目的で植えられることが多いそうです。
そして、治山のために作られた階段状の堰堤。条件に合わせて最適な設計した結果と思いますが、場所ごとに異なる形の堰堤を一つ一つ眺めるだけでも飽きが来ません。
そして、このサイトは、自然林と、人工的に植えたハンノキと、人工物である堰堤がうまい具合に調和して独特な景観を作り出しています。
ちょっと車から降りて写真をパチリと撮る程度です。是非、お楽しみください。
「菅生」という地区を越え、祖谷川が左に見える場所があります。更に行くと再び祖谷川が右を流れます。そしたら上記写真の光景が右側に見えます。左に曲がるカーブの所です。
看板はありません。駐車スペースもありません。カーブですので交通事故にもご注意ください。
【詳細情報】
・平谷の治山堰堤群の詳細を知りたい方はこちら
【認定・指定】
・平谷の治山堰堤群は三好ジオパークのカルチャラルサイトとして指定されています
・平谷の治山堰堤群は三好市域の風景地60の中の一つに選定されています。
※三好市教育委員会発行、”三好市域の風景地 吉野川支流域名勝調査報告書”、2023年3月
・平谷の治山堰堤群は”後世に伝えるべき治山60選”の一つにも選ばれています。
天空の村・かかしの里

20年程前、故郷祖谷に戻ってきた綾野月美さんが害鳥対策として作り始めたかかし。
人形作りという長年の趣味を活かして人間そっくりに仕上げたところ、評判が評判を呼び、かかしの数も増え、今では立派な観光サイトになりました。いつ行っても観光客に出会います。
綾野さんご本人は、観光地にしようなど、意図は全くなかったようです。
有名になりたいとか、お金を儲けたいとか、そういう気持ちも全くないようです。
あるのは、すっかり寂しくなった故郷をかかしで賑やかにしたいと言う気持ち。それだけ。
そんな純粋な気持ちで活動したら、TVにもしょっちゅう取り上げられるような観光サイトが一つできてしまった! 凄いと思いませんか?
かかしの数と質に驚かされる本サイトですが、綾野さんの純な気持ちにも思いをはせてご覧頂くと、更に感動が増すと思います。
【基本情報】
・かかしの里の概要を知りたい方はこちらまたはこちら
・かかしの里の歩き方はこちら
【詳細情報】
・かかしの里がどのようにしてできたかを知りたい方はこちら
奥祖谷二重かずら橋

かかしの里から更に5~10分程剣山方面にドライブすると、もう一つのかずら橋「奥祖谷二重かずら橋」に到着します。
見ての通り、自然の中に深く分け入ったところに架かっています。
ここはかずら橋を楽しむのではなく、かずら橋のある風景や自然、静けさを楽しむところです。
そこはまるで幻想的な風景画の世界。その中に身を置けるなんてこれ以上の贅沢はありません。
是非お時間に余裕をもってご訪問ください。
ちなみに、「祖谷のかずら橋」は渡橋代がかかりますが、こちらは敷地内に入るのに大人550円、小学生350円がかかります。一度入園してしまえば、かずら橋は渡り放題です。
長い遊歩道を降りて行かないといけないので、歩きやすいシューズで来られるのがお奨めです。また標高が1,000mの所にありますので、ジャケットを1枚用意しておかれるとよいかも知れません。
【基本情報】
・奥祖谷二重かずら橋の概要を知りたい方は例えばこちら。
・奥祖谷二重かずら橋の楽しみ方を知りたい方はこちら。
※【注意】野猿は現在お休み中です。
※「二重」とは雄橋と雌橋が二重に架かっていると言う意味です。
・11月でも雪が降る場合があります。心配な場合は下記ライブカメラ情報を活用してください。
ライブカメラ - 奥祖谷2重かずら橋カメラ (city-miyoshi.jp)
大歩危

この地は祖谷ではありませんが、祖谷と隣接した有名な観光地なのでついでに紹介しておきます。
写真は遊覧船から撮った大歩危の岩石の写真です。国の天然記念物に指定されているものです。
この岩石に斜めの縞々がありますが、これはもともと1億年以上前に海底に堆積した砂なのです。堆積した時代の違いが縞となって見えています。この縞は歴史の爪痕なんです。
斜めになっているのも理由があります。300万年ほど前でしょうか。海底から地下10数kmまで一旦沈んでカチカチに固まった岩石が隆起してきます。その際、左右両側からも押されて上に凸の形になりました。
したがって、この縞は下流に行くほどなだらかになります。遊覧船がUターンする辺りでは水平になります。更に下流に行くと左下がりの縞模様に逆転します。
そして水。ここは大変降水量が多く、雨が降るたびに激流になります。そんなきつい流れが固い岩盤を削り、天然記念物の中を遊覧できる地形を作ってくれました。
※水が岩を削るとはイメージしにくいと思いますが、激流が岩石や大木を運び、それらと激突を繰り返すことで、割れたり、削れたりしていったものと思います。
激流は破壊するだけでなく岩の表面も洗い流してくれます。いつもきれいな岩肌が見られるのもそのおかげです。「どうぞ!」と言わんばかりの演出です。
ここはまさに地球が作り出した絶景。大歩危に来たら是非遊覧船に乗船頂き、1億年を超える迫力あるドラマを間近でお楽しみください。
【詳細情報】
・大歩危・小歩危の景観の理由について知りたい方はこちら
【基本情報】
・大歩危の景観は遊覧船からお楽しみ頂けます。遊覧船の概要を知りたい方にはこちらがお奨めです。
・遊覧船が発着する施設「大歩危峡まんなか」からの景色もきれいです。レストランや土産売り場もあります。
【指定・認定】
・大歩危小歩危は国の天然記念物、並びに名勝に指定されています(2014.3.18指定)。
国指定文化財等データベース (bunka.go.jp)
・大歩危では県指定天然記念物(地質鉱物)である祖谷・三名の含レキ片岩を見ることができます(1953.1.13指定)。
16. 県指定天然記念物(地質鉱物) (arcgis.com)
・大歩危の背
斜
構造と微
褶
曲
・石英脈群や獅子岩は三好ジオパークのジオサイトに指定されています。
・大歩危の大歩危の河床植物群落は三好ジオパークのエコサイトに指定されています。
マップ
主な観光サイトの場所を示しています。旅の計画作りにご活用ください。
※本ページで紹介した観光サイトの順番に番号を振っています。
※ただし移動時間を示す基準として「⑮大歩危駅」を追加しています。
①ひの字渓谷 ②小便小僧 ③祖谷のかずら橋 ④琵琶の滝 ⑤龍宮崖公園の吊橋 ⑥マンプ ⑦平家屋敷阿佐家住宅 ⑧東祖谷歴史民俗資料館 ⑨落合集落展望所 ⑩虹の滝 ⑪平谷の治山堰堤群 ⑫天空の村・かかしの里 ⑬奥祖谷二重かずら橋 ⑭大歩危 ⑮JR大歩危駅
移動時間
①~⑮を全部回るとおよそ7~8時間くらいです。
あとは、お好みや条件などに応じてアレンジ頂ければと思います。
要所毎の移動時間は以下の通りです(車の場合)。
⑮大歩危駅・・・・・・35分・・・①小便小僧
⑮大歩危駅・・・・・・25分・・・③祖谷のかずら橋
①小便小僧・・・・・・20分・・・③祖谷のかずら橋
③祖谷のかずら橋・・・30分・・・⑨落合集落展望所
③祖谷のかずら橋・・・50分・・・⑫天空の村・かかしの里
③祖谷のかずら橋・・・60分・・・⑬奥祖谷二重かずら橋